2006年08月27日

無条件降伏

日本は先の大戦で無条件降伏したから、今日の民主主義国家ができた。というのが歴史認識の定番になっています。
ここで論点となるのが
@日本は無条件降伏したのか
Aアメリカが占領したから民主主義国家になったのか(アメリカ軍開放軍説)
この2点だと思います。
@についてですがポツダム宣言を見ると最後に「われらは、日本国政府が直ちに全日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつこの行動における同政府の誠意について適当かつ充分な保障を提供することを同政府に対し要求する。これ以外の日本国の選択には、迅速かつ完全な壊滅があるだけである。」とあります。
この解釈が見解の分かれるところなのですね。この一文が入っている「ポツダム宣言」を受諾したのだから「無条件降伏」したという解釈。

この一文には日本国政府が無条件降伏したのではない全日本国軍隊が無条件降伏したのだという解釈

この一文の前に「われらの条件は、以下のとおりである。
われらは、右の条件より離脱することはない。右に代わる条件は存在しない。われらは、遅延を認めない。」という「条件」が明記されているから「有条件降伏」だという解釈

この中のどれを支持するかによって日本が無条件降伏したか否かが分かれるところですが、「無条件降伏」の解釈自体が間違っているのではないかということです。

「無条件降伏」という言葉は、まさに戦勝国に何をされてもかまいませんという響きがあります。日本は戦国時代があったので、戦国武将たちのさまざまな戦いとその結果を知っているため、このような解釈が広くされているのではないかと思います。そういった意味では日本は決して「無条件降伏」をしていません。ポツダム宣言では「無条件降伏」の「条件」をきっちり明示してあります。
では、軍隊が無条件降伏したのであり日本国政府は無条件降伏をしていないという解釈も無理があります。軍隊は政府の一部ですから日本政府および日本国が「無条件降伏」したことには変わりありません。

ポツダム宣言の無条件降伏とは宣言の全文にも明記してありますが「ポツダム宣言の条件を無条件で受諾しないと痛い目に合いますよ!」という意味ですよね。このことを我々は理解しなければなりません。相手の言っていることを無条件で受け入れた面はあることは確かですが、相手の言っている条件が許容しえる条件だからこそ日本はポツダム宣言を受諾し、降伏したわけです。ここはしっかり抑えたいところです。だから無条件降伏した日本は戦勝国に何もいえないことはないのです。

次に占領軍が来たから民主化されたのかどうかという点ですが、これまたポツダム宣言に「日本国政府は、日本国国民の間における民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障害を除去しなければならない。言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。」とあります。つまり、戦時中はともかく戦前は(大正デモクラシーという言葉があるとおり)民主主義があったわけです。(アメリカもイギリスも蒋介石も認識していた。)
戦後日本の出発点はアメリカに教えられたものではなく、元々あった民主主義をポツダム宣言を受諾することによって自らの意思で復活させることを決意したということではないのでしょうか?
このことは非常に重要です。

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 われら合衆国大統領、中華民国政府主席及びグレート・ブリテン国総理大臣は、われらの数億の国民を代表して協議の上、日本国に対して、今次の戦争を終結する機会を与えることで意見が一致した。

 合衆国、英帝国及び中華民国の巨大な陸、海、空軍は、西方より自国の陸軍及び空軍による数倍の増強を受け、日本国に対し最後的打撃を加える態勢を整えた。この軍事力は、日本国が抵抗を終止するまで、日本国に対し戦争を遂行しているすべての連合国の決意により支持され、かつ鼓舞されているものである。

 世界の奮起している自由な人民の力に対する、ドイツ国の無益かつ無意義な抵抗の結果は、日本国国民に対する先例を極めて明白に示すものである。現在、日本国に対し集結しつつある力は、抵抗するナチスに対して適用された場合において、全ドイツ国人民の土地、産業及び生活様式を必然的に荒廃に帰させる力に比べて、測り知れない程度に強大なものである。われらの決意に支持されたわれらの軍事力の最高度の使用は、日本国軍隊の不可避かつ完全な壊滅を意味し、また同様に、必然的に日本国本土の完全な破滅を意味する。

 無分別な打算により日本帝国を滅亡の淵に陥れた、わがままな軍国主義的助言者により、日本国が引き続き統御されるか、又は理性の経路を日本国がふむべきかを、日本国が決定する時期は、到来した。

 われらの条件は、以下のとおりである。
われらは、右の条件より離脱することはない。右に代わる条件は存在しない。われらは、遅延を認めない。

 われらは、無責任な軍国主義が世界より駆逐されるまでは、平和、安全及に正義の新秩序が生じえないことを主張することによって、日本国国民を欺瞞し、これによって世界征服をしようとした過誤を犯した者の権力及び勢力は、永久に除去されなければならない。

 このような新秩序が建設され、かつ日本国の戦争遂行能力が破砕されたという確証があるまでは、連合国の指定する日本国領域内の諸地点は、われらがここに指示する基本的目的の達成を確保するため、占領される。

 カイロ宣言の条項は履行され、また、日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国並びにわれらが決定する諸小島に局限される。

 日本国軍隊は、完全に武装を解除された後、各自の家庭に復帰し、平和的かつ生産的な生活を営む機会を与えられる。

 われらは、日本人を民族として奴隷化しようとし又は国民として滅亡させようとする意図を有するものではないが、われらの俘虜を虐待した者を含む一切の戦争犯罪人に対しては厳重な処罰を加える。日本国政府は、日本国国民の間における民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障害を除去しなければならない。言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。
十一
 日本国は、その経済を支持し、かつ公正な実物賠償の取立を可能にするような産業を維持することを許される。ただし、日本国が戦争のために再軍備をすることができるような産業は、この限りではない。この目的のため、原料の入手(その支配とはこれを区別する。)は許可される。日本国は、将来、世界貿易関係への参加を許される。
十二
 前記の諸目的が達成され、かつ日本国国民が自由に表明する意思に従って平和的傾向を有し、かつ責任ある政府が樹立されたときには、連合国の占領軍は、直ちに日本国より撤収する。
十三
 われらは、日本国政府が直ちに全日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつこの行動における同政府の誠意について適当かつ充分な保障を提供することを同政府に対し要求する。これ以外の日本国の選択には、迅速かつ完全な壊滅があるだけである。


posted by @隼人正 at 10:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史認識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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